HDDってなに?
HDDとは”ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive)”の略で文字通り、”駆動する固い円盤”を中心に構成されている、記憶装置の一種です。
パソコンで作業を行った後、データを保存せずにパソコンの電源をオフにしてしまうと、作業していたデータは消えてしまいます。そうならないように、作成したデータを保存・記憶させておくための装置です。
このページでは、パソコンに内蔵して使用する場合のHDDについて記載しています。外部接続のHDDについては別ページにてご案内します。
※同様の機能を持つものにSSDがありますが、そちらは別にご案内します。
HDDの役割
HDDはパソコンの電源をオフにしても、記録されたデータを長期的に保存出来ます。
これがHDDにとって一番重要な役割です。
WindowsやMac OSなどのオペレーティングシステム(基本ソフトウェア)も、電源がオフになるたびに消えてしまっていては、パソコンを便利に使えません。
写真や音楽、文書などのデータもHDD内に保存されます。大事なデータが電源をオフにしても再度読み出すことが出来るのは、HDDのお陰なのです。
メモリーのページこの例えを使いましたが、
よく使われる例えとして、
・CPUが”作業する人”
・HDDが”本棚”
・メモリーが”作業机”
の役割を果たしています。
本棚(HDD)の容量が大きければ、より沢山の辞書や資料を本棚(HDD)に保存することが出来るという意味があります。作業机(メモリー)で作成した成果物も作業を終わる(電源をオフにする)際は、本棚(HDD)に仕舞う(データを保存する)ことで、失うことなく、後から取り出して再度使用することが出来るようになります。
HDDの種類
サイズによる違い
2020年現在で一般的に流通しているHDDは2種類のサイズがあります。
・ノートパソコン・小型パソコン用の2.5インチ
・デスクトップパソコン用の3.5インチ
の2つのサイズです。
メモリーと同様、単純に物理的な大きさが違います。
ノートパソコンは基本的に薄く軽く設計させていますので、デスクトップパソコン用の3.5インチHDDは物理的に入らないので搭載出来ません。逆にノートパソコン用の2.5インチHDDは、デスクトップパソコンに搭載することが出来ます。
以前は1.8インチなどのサイズもありましたが、現在では殆ど見ることはありません。
接続方式による違い
2020年現在、一般向けのHDDの主要接続方式は、
Serial ATA(シリアルエーティーエー)の一つだけです。
古い規格のATA(エーティーエー)やサーバ用途のSAS(サス)などもありますが、一般向けパソコンには、搭載されていないので間違えることはほぼ無いと思います。
転送速度による違い
Serial ATA接続端子の形状は同じでも、Serial ATAには3つの規格があります。後ろの数字が大きいほど、データを読み書きする速度が速くなります。
2020年現在、新品で販売されているパソコンはほとんどの場合、Serial ATA3になっていると思いますが、中古パソコンを購入する場合は、少し前の規格であるSerial ATA2が使われている可能性があります。
・Serial ATA 実効転送速度:1.2 Gb/s (150 MB/s)
・Serial ATA2 実効転送速度:2.4 Gb/s (300 MB/s)
・Serial ATA3 実効転送速度:4.8 Gb/s (600 MB/s)
HDDの構造
HDDは冒頭で申し上げた通り、”駆動する固い円盤”を中心に構成されています。
部品を大きく分けると、
・プラッタ(ディスク)
・スピンドルモーター
・磁気ヘッド
・アーム
などで構成されています。
プラッタが高速に回転して、磁気ヘッドがデータの読み書きを行っています。
例えるなら、
・レコードのレコード盤と針
・CDのディスクとレンズ
のような関係です。
よくHDDが衝撃に弱いと言われますが、この構造に原因があります。
プラッタ(レコード盤)が高速で回転していますので、パソコン使用中に落下や衝撃が加わると、磁気ヘッド(針)がプラッタ(レコード盤)に触れて傷が付き、正常に読めなくなってしまうのです。
最近のHDDは衝撃を感知して、傷が付かないように磁気ヘッドを退避するなどの工夫がされていますが、基本的にはHDDは衝撃に弱い装置なので取り扱いには注意が必要です。
パソコン購入時のHDD搭載量目安
パソコンのHDD容量を見てみると、500GBや1TBなどと記載されています。最近はHDDの代わりにSSDが搭載されているモデルやSSDとHDDが同時搭載されているものも増えています。
HDDやSSDの必要搭載量は、使用用途によって大きく変わってきます。
家族や子供の写真、動画をたくさん保存したい場合は、HDDの容量が大きいものを選んでおいた方が安心です。
写真や動画がどれくらい保存出来るのかは、デジカメやビデオカメラであれば使用中のメモリーカードの容量を参考にしてみてください。64GBや128GBなどの記載があると思いますので、その〇〇GBの数字がHDDの〇〇GBにそのまま必要となります。
スマホであれば、スマホのストレージに表示されている写真・ビデオデータの容量が、HDDに必要な容量になります。
恐らく、たくさん写真や動画を取られる方は、パソコンに標準搭載されているHDDだけでは足らなくなると思いますので、バックアップについての記事を参考しなさってください。
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