セキュリティ対策って?
パソコンでインターネットにアクセスするとき、「セキュリティー対策は万全?」とよく耳にします。
「ウィルス対策ソフトは使ってる?」
「ファイアウォールの対策は?」
「Windows10にはWindows Defender(ディフェンダー)があるから大丈夫」
などなど関係しそうな、わかるようなわからないような文言が飛び交っています。
また、セキュリティー対策のためのソフト・アプリには、有料のものと無料のものがあります。いったい何がどうなっているのでしょうか?
順番に整理してみましょう。
WindowsDefenderで大丈夫?
Windows Defenderは、ウインドウズ「OS」が最初から備えるセキュリティー対策機能です。Windows10のウリのひとつは「Windows Defenderの強化」でした(他社のOSにはWindows Defenderはありません)。ファイアウォールを建てる機能までそろっています。
基本的なセキュリティ対策機能が盛り込まれていますので、一般的にはそれなりに安全です。ただ、Windows Defenderはセキュリティー強化機能なのに、なぜか「他のセキュリティー対策ソフトがセットされていない」と注意表示が出たり、ちょっと間抜けなところもあります。(定期的に更新されていますので、今後改善されるかもしれません)
無料ソフトでOK?
現状、無料でなかなか高機能なセキュリティー対策ソフトが、ネットからダウンロードできるようになっています。ただし、セットアップ(インストール)の際、使うときの注意書きに「同意」させられると思います。実はこの中には「免責・自己責任」との記載がほとんどすべての場合で盛り込まれています。
「無料でセキュリティ対策はするけれど、万一このソフトを使っているのにウイルス(マルウェア系すべて)や不正アクセス被害に遭っても、責任はとりません」
「操作案内やサポート窓口はありません」
などなど、結構強烈な内容が掛かれています。
無料ソフトはセキュリティー関係の知識と器機の操作方法をある程度ご存じで、自力でサーバやパソコンのメンテナンスができる方の「お助けツール」だと考えてください。海外の無料セキュリティー対策ソフトが、「日本産」のマルウェアや不正アクセスの仕方に対応していなかった!
そんなトラブルもいまだ耳にする話ですので、それらを含めて真贋を判断できる方のソフトと言えます。
現在のネット時代、悪意あるソフト(マルウェア)が行う不正アクセスの仕方も日々「進化」しています。そのため、セキュリティー対策ソフトも小まめに更新(アップデート)されないと、古い防御方法のままとなり様々なリスクが高まります。
無料のセキュリティ対策ソフトの場合、そういったメンテナンス面で不安が残ります。
有料ソフトなら万全?
とある大手有名どころの有料セキュリティー対策ソフトを導入していた時のお話です。もちろんファイアウォール関連の機能も含まれているソフトです。
導入後、どんどんパソコンの動作が遅くなり、自動機能が誤作動し「メーカー製のソフトをマルウェアと判定して削除」するなど、問題が出始めました。危険そうなウェブページを表示させようとすると「警告表示」が出て、再確認されたり、迷惑メールに添付するマルウェアのようなものは「利用不能」にしたりしてくれます。
ただ監視が強すぎるのか、常時通信からポート、ファイルを監視しているようで、作業に支障が出てきたり、特定のクラウドサービスとオンラインゲームが動かないケースが多発していきました。
この種の問題は、セキュリティー対策ソフトの設定で「やり取りに使っているポートの番号を指定して、ファイアウォールを弱めにする」などの設定変更で解決できますが…ポート番号の特定や、設定の操作方法がわからない方は「電話サポート」に頼ることになってしまいます。
おおむね、有料ソフトは良くも悪くも「セキュリティー設定が強い(守る機能が働きすぎる)」ので、能力が低いパソコンでは、有害か無害か調べる処理に時間がかかって、すべての動きが悪くなる傾向があります。
ただし、無料ソフトと比較して、間違いなくセキュリティ面ではより強固になります。
また、セキュリティ対策ソフトは有料・無料を問わず、デジタル器機なのに元々セットしているソフトとの相性、構成されている部品類などとの相性問題と呼ばれるトラブルが避けられません。無料ソフトの場合は、この差がとりわけ顕著です。無料ソフトが原因でWindowsが起動しなくなることも珍しくありません。そのリスクを避けるためにも有料のセキュリティ対策ソフトを使用したほうが安心です。
ファイアウォールとは?
ファイアウォールとは、直訳すると「防火壁」のことです。危険な火を防ぐ壁という意味から転じて、インターネットをはじめ、ネットワークを使う通信のとき、外部とのやり取りを「許可」するか「拒否」するかを判断する仕組みのことをファイヤーウォールと呼ぶようになりました。セキュリティー関係に詳しい方は、ファイヤーウォールを「建てる」という言葉を使います。今でも壁のイメージが生きています。
「サーバ(高性能なコンピュータ)が攻撃された! パソコンが攻撃された!」
この外部からの悪意ある「攻撃」の多くが、通信をするときに使う「ポート」と呼ぶ、例えると「専用窓口」を狙ってきます。
一般的に、80番のポート(窓口)のやり取りを「拒否」すると、ウェブページが表示できなくなります。この80番のポートは、ウェブページのデータをやり取りする窓口なのです。
そのほかに色々ありますが、クラウドサービスからオンラインサービス(動画配信から音楽配信を含めて)、ネットゲーム、そして電子メールのやり取りも、ポートの番号を指定して、やり取りする仕組みです。
これらポートを「すべて塞ぐ」と外部との通信をすべて遮断でき、攻撃も防げますが、インターネットにアクセスすることすら出来なくなってしまうので、セキュリティ対策ソフトによって監視・保護するわけです。
逆に、やり取りに使うこれらポートを、監視して防御しなければ、ウィルスへの感染以上の脅威すら放置することと同じです。ある操作とポートを使い、サーバやパソコンへ不正に「ログイン」できれば情報漏えいなど、やりたい放題されてしまいます。
軽視されがちですが、セキュリティー対策ソフトを見極めるポイントとして「ファイアウォールを建てる・管理する機能の有無」があげられます。
セキュリティー対策ソフトのまとめ
セキュリティー対策ソフトの導入は、現在もまだまだ必須です。
結論は「お試し版」「体験版」をお使いの環境へセットしてみて、目立った問題がないか、確認してから正式に購入して導入すること。これに尽きます。問題が目立つ場合は「アンインストール(ソフトの削除)」をして、器機を再起動してから、別のセキュリティー対策ソフトへのチェレンジをすればいいだけです。
少し手間となりますが、重要な作業です。
無防備のままインターネットのウェブページを閲覧したり、あれこれダウンロードしたりすると「20分で何かしらのトラブルに巻き込まれる」という統計結果も出されています。インターネットは非常に便利で有益なものでありますが、同時に物騒なものでもあります。セキュリティに気を付けて過ぎるということは有りません。
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