メモリーってなに?
一般的にパソコンのメモリー(メモリーモジュール)といわれる場合は、パソコンが処理するデータを一時的に記録しておく部品のことを指します。
データの保存先は他にも、HDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)などがありますが、メモリーはデータやプログラムをパソコンの電源が入っている間だけ、一時的に記録しておく部品です。
※ここでは便宜上、メモリーモジュールをメモリーと表記します。
メモリの役割
HDD(ハードディスクドライブ)は、長期的にデータの保存が可能ですが、データの読み出し、書き込みには時間が掛かります。データの編集に毎回時間が掛かっていては、パソコン操作が快適にならないので、作業時に必要なデータを一時的に保存しておく場所としてメモリが使用されます。
データのやり取りが電気的に行われるため、パソコンの頭脳であるCPUとスムーズにデータの処理を行うことが出来ます。
よく使われる例えとして、
・CPUが”作業する人”
・HDDが”本棚”
・メモリーが”作業机”
の役割を果たしています。
作業机(メモリー)が大きいほど作業スペースが広くなり、本棚(HDD)から取り出した辞書や資料を広げて、作業する人(CPU)が効率よく仕事出来るようにサポートします。
逆に作業机(メモリー)が狭いと作業効率が悪くなるので、結果としてパソコンの動作が遅くなる原因のひとつになります。
よくパソコンが遅くなると「メモリーが足らないから遅い」などと言われますが、これはWindowsXPぐらいの時代であれば、メモリーが高価でギリギリの容量しか搭載されていなかったので頻繁に当てはまりましたが、
WIndows10が標準になり、安価に大容量のメモリーを搭載出来る昨今では、「メモリが不足しているから遅くなっている」というケースは以前に比べて少なくなっています。インターネットやExcel操作程度で遅くなっている場合は、メモリー搭載量以外に問題があることの方が多いです。
メモリーの種類
サイズによる違い
メモリーには大きく分けて2つのサイズがあります。
・ノートパソコン・小型パソコン用のSO-DIMM
・デスクトップパソコン用のDIMM
の2つのサイズです。
単純に物理的な大きさの違いです。
ノートパソコン・小型パソコン用のSO-DIMMの方が、
デスクトップパソコン用のDIMMの半分ほどの大きさです。
規格による違い
メモリーの規格は、米国のJEDECという業界団体が定めています。
2020年の段階で主流のメモリー規格は以下の通りです。
・DDR3-1333(PC3-10600)
・DDR3-1600(PC3-12800)
・DDR4-2133(PC4-17000)
・DDR4-2400(PC4-19200)
・DDR4-2666(PC4-21300)
・DDR4-3200(PC4-25600)
チップ規格とモジュール規格の関係性
前半部分の”DDR4-〇〇〇〇”がメモリーチップの動作周波数、
後半部分の”PC4-△△△△△”がメモリーモジュールのデータ転送レートを表しています。
大まかに、〇〇〇〇(メモリーチップの動作周波数)を8倍すると、
△△△△△(メモリーモジュールのデータ転送レート)の数字になります。
別に詳しく覚えなくても、パソコンは使えます。通常のパソコン使用時にメモリーのデータ転送レートを体感する場面はほとんどありません。
自作パソコンを作ったりしない限り、「数字が大きい方が新しくて速いんだな」ぐらいの認識で困ることはほぼありません。
容量による違い
前述の規格の話とは違い、データを保存する部品ですからメモリーの容量は重要な要素になります。
今現在販売されているWindows10搭載のパソコンであれば、ほとんどの場合4GB搭載されていますが、画像の加工・動画の編集・オンラインゲームなどを楽しもうと考えると、メモリー搭載量が4GBだと不足する場面が出てきます。
増設・交換用メモリーとして販売されているものは、概ね
2GB/4GB/8GB/16GB/32GB
のラインナップで販売されていますが、単純に大きいものを購入すれば良いと言うものでもなく、自分のパソコンと規格の一致するメモリーを選んで取り付ける必要があります。
増設に自信が無い場合は、詳しい方や専門家にご相談下さい。
パソコン購入時のメモリー搭載量目安
一般的にご家庭でネット閲覧、Officeソフト操作、Youtube閲覧、たまに画像編集ぐらいの用途であれば、おそらく4GBでも不便を感じるシーンは少ないと思いますが、今から購入するのであれば8GB搭載をオススメします。
また、動画編集やゲームなどパソコンに負荷の掛かる作業を行う予定がある場合は、必要に応じて16GB以上のメモリー搭載と、メモリー以外のパソコン性能が必要になってきます。
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